日産のEVラインナップとこれからの日産はどうなっていくのか!?

EV(電気自動車)市場は拡大していますが、日本のEV市場をリードしているのは、日産自動車であることをご存知でしょうか?

カルロス・ゴーン氏逮捕が話題となっている日産自動車ですが、今回は日産自動車の現在のEV状況と今後の方向性を見ていきたいと思います。

日産自動車のEVラインナップ(2019年1月現在)

日産自動車のEVには100%電気自動車e-POWERの2種類があります。

100%電気自動車は充電して走行する一般的なEVです。

一方、e-POWERとは、充電の必要が無いEVのことで、通常の車同様ガソリンを入れます。ただし、あくまでエンジンは発電用に使われ、エンジンで車が動くわけではありません。ガソリンによってエンジンを動かし、エンジン出力によって発電機を回して、その電気で車が動く仕組みです。

リーフ(100%電気自動車)

 

リーフは2010年に発売され、日産が世界展開した車種であり、世界でも人気のあるEVです。

2017年10月にフルモデルチェンジして、性能が大幅に向上しました。航続距離が400キロメートル(LC08モード)、充電時間は急速充電を使用すると約40分、普通充電は200Vで3kWの普通充電器は約16時間、6kWの普通充電器は約8時間です。

価格はメーカー小売価格で約320万円~約400万円(税込)となっており、機能を追加することで価格が高くなっていきます。機能の有り無しによって3つのグレード(種類)を日産は用意していますが、航続距離や充電時間などの性能はどのグレードでも同じです。

e-NV200(100%電気自動車)

 

e-NV200は積載量が多いビジネス用のバンとワゴンです。

バンとワゴンの違いを簡単に言うとバンが貨物用、ワゴンが乗用である点に違いがあります。

e-NV200のバンは2人乗りと5人乗り、ワゴンは5人乗りと7人乗りのタイプがあります。

航続距離は、300キロメートル(JC08モード)、充電時間は急速充電で約40分、普通充電は200Vの6kWで約8時間です。価格はメーカー小売価格でバンが約390万円~約405万円(税込)、ワゴンが約460万円~約476万円(税込)となっています。

ノート e-POWER

2018年登録者販売台数No1の車であるノートのe-POWERバージョンです。

ノート e-POWERは、2WDと4WD、NISMOの3種類に大きく分かれ、さらに2WDと4WDにはブラックアローやMEDARISTなど、多くのグレードがあります。航続距離はグレードによって変わり、2WDでは1Lあたり34~37.2キロメートル(JC08モード)です。

e-POWERは発電機が搭載されていますので、もちろん充電の必要はありません。

価格は2WDがメーカー小売価格で約142万円~約227万円(税込)、4WDが約174万円~約264万円(税込)と、幅広くラインナップされていますので、詳細は日産のホームページでご確認ください。

セレナ e-POWER

2018年ミニバン販売台数No1であるセレナのe-POWERバージョンです。

セレナはノート同様、2WDと4WDがありますが、e-POWERバージョンは現在2WDのみです。

2WDにも様々なグレードがあります。航続距離は1Lあたり26.2キロメートル(JC08モード)、価格はメーカー小売価格で約290万円~約382万円(税込)となっており、ノート同様幅広いラインナップになっています。

日産EVの今後の動向

日本国内における日産EVの今後の動向

日産自動車は2019年1月9日、リーフに「e+(イープラス)」という名前の上級モデルを追加し、1月23日に発売すると発表しました。

「e+(イープラス)」はフル充電で走れる航続距離が従来のリーフより約40%長くなるそうで、春以降には米国や欧州などの海外でも順次販売を開始する予定です。

リーフ「e+(イープラス)」で加速した航続距離!


リーフは2017年10月にフルモデルチェンジをしており航続距離がそれまでの2倍になりましたが、「e+(イープラス)」はフルモデルチェンジで搭載した40kWhの約1.5倍となる62kWhの電池を搭載して、航続距離が400キロメートル(JC08モード)だったのが、570キロメートル(JC08モード)になります。

充電の手間も軽減!

EVのデメリットの一つとして、長距離移動するためには、途中で何度も充電しなければならず、急速充電であっても一回約40分×充電回数の時間を充電のために待たなければいけないことがありました。

しかし、今回発売する「e+(イープラス)」は大幅に航続距離が伸び、東京・神戸間が約530キロメートル、東京・盛岡間が約540キロメートルですので、JC08モードの基準で運転すると途中で充電する必要がなく走れるようになりました。

また、価格は現在のリーフe-POWERより50万円以上高い約416万円~となっています。

更に日産から新たなEVが登場予定

さらに新たなEVに関しては、2018年2月の発表で、今後5年以内に日産から4車種、海外向けの高級ブランドインフィニティから2車種を発売する予定であることを発表しています。

また、日産自動車は2018年4月20日に、2022年度までに軽自動車のEVや完全自動運転機能を搭載したEVなど、新型電気自動車(EV)3車種と「e-POWER」搭載車5車種を国内で発売する計画を発表しています。

そして、2025年度には国内販売に占めるEVの割合を50%以上に引き上げることを目標とし、国内市場に先進技術を積極的に投入していくことを発表しています。

カルロス・ゴーン氏の逮捕により、ルノーや三菱自動車との関係などに関しては予測が難しい状況ですが、EVに関しては発表した方針を変えずに、日産自動車が今後もEVに注力しラインナップを充実していくことは間違いなさそうです。

海外における日産EVの今後の動向

海外展開に目を向けると、アメリカのクリーンテック情報サイト「CleanTechnica」が2018年10月7日の記事で、日産からSUVタイプのEVが発売される可能性があるという記事を掲載しました。

「CleanTechnica」の記事には、日産のSUVタイプEVは、航続距離が220マイル(約352キロメートル)になり、目標とする発売価格は45,000ドル(495万円:1ドル=110円換算)を目指していると書かれていました。

航続距離を測定する基準がアメリカと日本で異なるため、単純に比較することが難しいですが、リーフの上級モデルとして発売する62kWhの電池は今後他の車種にも応用することが予想できますので、発売時にはリーフの「e+(イープラス)」に近い航続距離を走行できるようになっている可能性は十分あります。

“EV大国”中国にも販路を拡大

また、中国向けには、日産自動車の中国における合弁会社が、2018年8月27日、「シルフィ ゼロ・エミッション」の生産を開始したと発表しました。

「シルフィ ゼロ・エミッション」は初めて日産ブランドとして中国市場で販売するEVです。その発表の中で、今後2019年度までに、新型EV5車種の投入を予定しているという発言もあったそうです。

欧米や中国などではEVの注目度は日本よりも高いため、日産自動車は日本国内だけでなく、海外でも積極的にEVを展開していくことが予想できます。

移動手段以外でEVに期待される役割

日産自動車のEVに限ったことではありませんが、EVは災害などの緊急事態の際に今後重要な役割を担っていく可能性があります。

EVとエネルギーシステムをつなぐことで車載バッテリーの充電に加えて、バッテリーに蓄えた電力を建物に給電することができるため、災害などで停電が発生した場合は、EVの電気を活用することができます。この機能は、EVの電力が将来さらに増えることにより、貴重な電源としての役割の重要性が増していくことでしょう。

日産EVの現在と今後についてのまとめ

現在、日産自動車は100%電気自動車と発電機を搭載しているe-POWERの2種類のEVを販売しており、100%電気自動車としてはリーフとe-NV200、e-POWERはノートとセレナがラインナップとしてあります。(2019年1月現在)

日産自動車は、今後、軽自動車などでもEVを開発し、7年後の2025年度には国内におけるEVの販売割合を50%以上にすることを目指しています。

カルロス・ゴーン氏の逮捕によって、ルノー・三菱自動車との関係や日産の経営陣が今後どうなっていくかは不透明です。しかし、EVの市場は今後も拡大していくことが期待できることに加えて、日産には長年蓄積してきた技術力があり、競合他社と差別化できる分野であるため、今後誰が日産の経営陣になってもEVの分野に注力していく方針を変えることはないと思います。日産自動車がEVに関するどのような新技術を開発していくかは、今後も注目して見ておく必要があります。

コメント