電気自動車に危険性はないのか!?感電・発火の心配は?

近年注目されている電気自動車。街中で充電スペースを見かけることもあり、いよいよ本格的に普及してきたことを感じられます。

しかし、まだまだ馴染みが無いという方も多く、「危険性はないの?」と不安のある方もいるかと思います。

そこで今回は電気自動車の危険性や感電・発火の恐れはあるのか?についてまとめてみました。

事故や水没した時の感電や発火の危険性は?

「電気」という言葉から「感電」という言葉を連想させ、「事故にあったとき感電の危険性があるのでは?」と気になりますよね。

「むやみに触ってはいけない」と聞いたことがあり敬遠している人もいるかもしれません。

実際ハイブリット車や電気自動車には大型リチウムイオン電池やニッケル水素電池などを動力源とした高電圧システムが搭載されており、事故などで電気系統がショートして車両火災を起こしたり、漏電や高電圧ケーブルへの接触などで感電してしまうという危険性は考えられます。

道路運送車両法

そこで道路運送車両法という法律で乗員や救助要員の感電を防ぐ安全対策が義務付けられました。

事故の衝撃がセンサーで検知されると高電圧回路が自動的に遮断される感電防止策や、高電圧配線がオレンジ色に被覆されるようになり、感電や発火の心配はほとんど無いようです。

さらに二次災害を防ぐため電気自動車を販売している各社はレスキューマニュアルも公開していて、事故が起こった時の対応の仕方や注意書きがなされています。

しかし冠水や事故が起こった際に感電防止策は取られているとは言え、車体の破損レベルなどによって100%安全とは言い切れないため、「冠水や事故時はむやみに電気自動車の車体に触れないように」と言われているのです。

国土交通省も2015年の栃木県鬼怒川の大規模大氾濫の際に「水に浸った車両は外見上電気系統のショートで車両火災が発生する恐れがある」と警告しています。

感電や発火の問題が無さそうでも100%安全とは言い切れないというところは、どんな乗り物や機械でも一緒ですよね。

気になる感電・発火の事故事例は?

感電や発火の心配はほとんどないということで、気になるのは本当に安全なのかということですよね。

電気自動車は世界中で普及しつつありますが、事故の際の発火・感電の事例はなく、洪水の多い国や地域でも冠水時の感電などの事例は報告されていないようです。

日本でも東日本大震災や集中豪雨の際も電気自動車での二次災害は起こっていません。レスキュー隊も電気自動車の取り扱いを熟知しているようですので、救助時の感電などの事故の事例は無いとのことです。

実際「電気自動車 感電」と検索しても事例は出てこず、電気自動車の感電への対策が出てくるのみでした。つまり、ほとんどないとのことですが感電や発火の事故は起こっていないと考えてよさそうです。

各メーカーの注意喚起

 

上記で各社はレスキューマニュアルを公開していると紹介しましたが、各メーカーはどのような注意喚起をしているのでしょうか。

日産自動車は高電圧部位に触れない、高温に注意するといった警告と、バッテリー損傷防止に関してのアドバイス、レスキューに関してのマニュアルを公開しています。

トヨタ自動車、ホンダ自動車もレスキューの際の取り扱い方、運搬要領を公開しています。

そのほか企業を含め、どの企業も電気自動車の取り扱い方やレスキューマニュアルをネットで検索すればすぐに見ることができるようにしてあり、誰もが安全に利用できるようにしています。日本の自動車メーカーは世界でも認められている一流の技術を持っているので安心ですが、こういったマニュアルを公開していることでさらに安心できるのではないでしょうか。

走行時の危険性は?

 

事故や冠水の際の危険性についてはほとんどないとのことですが、走行時はどうでしょうか。電気自動車はバッテリーとモーターしか搭載していないため、一般的な車の音であるエンジン音はしません。走行音がとても静かであることが特徴のひとつです。それがメリットでありデメリットであるとも言えます。

早朝や深夜での走行も迷惑をかけることなく運転することができるけれど、走行音が静かで歩行者や自転車を運転する人が後ろから来ている電気自動車またはハイブリット車に気が付かないことがあります。それが事故の原因になることはありうるようです。

車輛接近警報装置の義務付け

実際には走行音が静かで車が来たことに気づかなかったという理由での事故は報告されていないようですが、新型車は2018年3月から、継続生産車は2022年10月から国土交通省が策定した「車輛接近警報装置を装着する」というガイドラインに対応することとなりました。簡単にまとめると、時速20kmになるまでの間は音を鳴らすこと、車を止めてまた走り出すときは自動的に音がオンになること、音を聞いて車が走っていることが連想されるおとであること、という内容だそうです。

このように対策を行い、走行音が静かであることの危険性を無くす努力をしています。運転者も歩行者も安心できますね。

電気自動車VSガソリン車 安全なのはどっち?

今現在はまだガソリン車が主流ですが、今後電気自動車の普及率は上がってくると思われます。そこで、電気自動車とガソリン車どちらが安全といえるのか比べていきたいと思います。電気自動車の危険性・安全対策については上記でも述べたのでガソリン車の危険性・安全対策について紹介します。

まずガソリン車の場合発火の心配があると思います。発火の原因はガソリン漏れ、オイル漏れ、電気回路のショートだそうです。自動車部品の劣化によって可能性が高くなるので定期点検やメンテナンスを行うことで防ぐことができます。そのほかの火災の原因に発火の危険がある物の置忘れがあります。特に夏の車内温度は50度にも達するのでダッシュボード上にライターやスプレーなどの引火しやすい物を置くことは長時間エンジンの高回転空回しなどの環境下で発火・爆発の可能性が高くなります。単独だけでなく、高速道路での追突事故でも速度が速い分車両火災につながることも珍しくはないようです。

しかし車は人の命を乗せる乗り物。そう簡単に発火することはありません。特に日本車は長年、優れた技術が世界で評価されているので大きな破損や劣化、素人による改造や長時間のエンジンの空ぶかしなどがない限り安全であると言えるでしょう。

つまり電気自動車もガソリン車も大きな事故や劣悪な環境でない限り、どちらも安全な乗り物であり、すぐに感電したり発火したりすることはありません。

電気自動車の危険性についてのまとめ

結論、電気自動車は感電、発火の心配はほとんどありません。

電気自動車だから事故の際、冠水の際に危険!触ってはいけない!というイメージはありますが、それはガソリン車も同じです。つまり電気自動車だから危険性があるというわけではありません。ガソリン車と同じように安全であり、大きな破損や想定外の状況にならない限り感電や発火の心配はありません。

人を乗せて公道を走るわけですから、家電などとは比べ物にならないほど徹底的に、念入りにテストされています。ですからガソリン車から電気自動車に乗り換えを検討されている方も安心して乗り換えても大丈夫です。

劣化や整備不良による事故を防ぐためにも定期点検やメンテナンスは怠らないようにしましょう。

今後はガソリン車よりもハイブリット車や電気自動車の時代になると言われています。研究、改良がなされて、より安全で快適な電気自動車が多く発表される将来が楽しみですね!

 

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