車の買い替えを検討していると、従来のガソリン車に加えて、電気自動車も選択肢のひとつになるかと思います。電気自動車にした場合のメリットやデメリットにはどのようなことがあるのか気になりますよね。
今回は、電気自動車のメリットとデメリットについて見ていきたいと思います。
電気自動車のメリットは快適さと維持費の安さ
まずは、電気自動車のメリットからお伝えしたいと思います。電気自動車は、ガソリン車とは、使用感が全く異質です。電気ならではのメリットを6つご紹介いたします。
加速が早く静かに走行する
電気自動車は、加速が早いです。信号が青に変わった瞬間や右折の時など、ガソリン車と競争になった場合、電気自動車が勝ちます。
この加速が早い特徴のおかげで、電気自動車を運転していても疲れが出にくいように感じます。
どうしてこのような違いが出るのかというと、トルクという「車体を動かすパワーを発生させるために必要な時間」の差になります。
ガソリン車ですと、大きなトルクを発生させるためには、エンジンの回転数が一定数を超えるまで待たなければいけません。電気自動車のモーターだと、瞬時に必要なトルクを生じさせることができるのです。
電気自動車は、頑張っている感覚がなく、スイーっと軽く動きます。この軽さは、音にも表れています。
一時期、音がしないために歩行者から「電気自動車は近づいても気づかないから危ない」と言われていたほど、静かなのです。
それは乗車している人間にとっても同じで、車内はとても静かで会話がしやすいです。乗り換えたすぐは違和感がある人も多いそうですが、慣れるとガソリン車には戻れなくなるかもしれません。
エネルギー費用が安い
電気自動車は、ガソリンの代わりに、電気を使用します。ガソリン代と比較して、電気代は圧倒的に安いです。また、電気自動車の充電は、夜間寝ている時間におこなうことが一般的です。夜間は、電気料金が割安ですから、なおさら安くなります。
エネルギー費用が安いことは、大きなメリットといえるでしょう。
実際にどの程度安くなるかは、ご家庭での電気の契約によって異なるため一概に算出できないのですが、ガソリン代とは比較対象にならないほど、圧倒的に電気代が安いです。
電気代は料金もほぼ一定ですし、予算も立てやすいかと思います。これまでは、ガソリン代が上がった下がったで一喜一憂していたかもしれませんが、そんな生活ともおさらばできますね。
充電が手軽にできる
電気自動車は電気の充電が必要です。寝ている間に充電しておくという使い方が一般的です。スマートフォンと同じ感覚で使う乗り物なのですね。
わざわざガソリンスタンドに立ち寄る必要がないのは、なんだか不思議な感じもしますが、とても楽だと思います。
地球環境の保全
電気自動車を各国が推奨する理由は、なんといっても、地球環境保全の観点からです。地球環境といえば、目下、問題が大きい事案は温暖化ではないでしょうか。二酸化炭素が温暖化を加速させているといわれていますよね。
ガソリン車の排気ガスに含まれる二酸化炭素や大気を汚染する物質は、かなりの量だと言われています。
電気自動車にすることで、これらの汚染物質の量を減らすことができ、地球環境の保全に役立つのです。
気持ちの問題といえばそれまでですが、子供たちの未来へも目を向けたい方には、良い選択といえるのではないでしょうか。さほど目的意識がなかったとしても、周りの人からは地球環境に配慮できる余裕がある素敵な人だと見られるかもしれません。
補助金がもらえる
クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金)という補助金がもらえます。CEVとは、クリーンエネルギー自動車のことだそうです。クリーンエネルギー自動車と認定された電気自動車は、補助金の対象になります。
個人、法人どちらで購入した場合でも補助金を受け取ることができます。
クリーンエネルギー自動車として認定されているかどうかは、車種によります。どの車種が対象になっているかは、一般財団法人次世代自動車振興センターのホームページで確認ができます。
この補助金は国からもらえる補助金ですが、他にも都道府県が同じような補助金を用意していることがあります。お住いの地域によっては、国の補助金と重複してお金を受け取れる可能性があります。こちらも、一般財団法人次世代自動車振興センターのホームページで確認ができます。
電気自動車は、まだまだ高価なことが難点ですが、補助金を利用して乗り換えができればいいですよね。こうして補助金が用意されているというのも、電気自動車が環境に配慮した乗り物だからなのです。今後も国をあげて、電気自動車の普及活動が進められていくのではないでしょうか。
税金が安い
電気自動車はエコだから補助金が出るということがお分かりいただけたと思いますが、なんと、税金も安くなります。ほんとに経済的です。
自動車購入に対してかかる税金は、4種類あります。自動車取得税、自動車重量税、自動車税(軽自動車税)、消費税です。電気自動車の場合、この中で、自動車取得税・重量税がなんと0円!自動車税も、日本の自動車税は排気量に応じて決まりますが、電気自動車は排気量が0のため、課税率が最も低いグループになります。
電気自動車の仲間の中でもガソリンを使う自動車の場合は、減税率が少し変わってきますが、これまでのガソリン車に比べると、かなり優遇されていることが分かります。
電気自動車のデメリットは充電と本体価格
電気自動車のデメリットは、ハッキリしています。それは、充電と車本体の価格です。具体的に見ていきましょう。
充電に時間がかかる
電気自動車は充電して使います。充電には、急速充電をした場合でも、30分程度かかります。ガソリンスタンドで給油した場合は5分やそこらの時間かと思います。
日常のお買い物程度なら、夜間の充電だけで十分かと思いますが、長距離を移動したいときは、充電をしながら走ることになるため、この充電時間がストレスになる可能性は大いにあるかと思います。
また、一度の充電で走れる航続距離が短いため、長距離移動の際は、充電計画が必要です。
充電施設が少ない
充電できる場所がまだまだ少ないのが現状です。そのため、長距離移動の際は、充電施設をあらかじめ調べて計画を立てておく必要があります。面倒に感じる人も多いかと思います。
さらに、自宅に充電設備を準備できるかという問題もあります。一軒家の場合は問題ないかと思いますが、マンションですと、そもそも、充電器を設置できないという問題もあります。
電気自動車への乗り換えは、お住いとの相談も必要です。
車両にお金がかかる
補助金が出る、税金が安い、電気代が安い。とはいえ、電気自動車は、車両価格がまだまだ高額です。
バッテリーが消耗品になりますから、交換代も高い。
そして、バッテリーが消耗するという理由で、売りたいと思った時に、高く買い取ってもらえないという切ない難点もあります。
また、自宅に充電設備を用意する必要もありますから、電気自動車に乗り換えるには、結構お金がかかります。
知っておきたいハイブリッドカーと電気自動車の違い
ここまでは、ガソリン車と比較した電気自動車のメリット・デメリットを見てきました。実は、電気自動車の仲間に分類されるもので、ハイブリッドカー・プラグインハイブリッドカーがあります。これらとの違いを整理したいと思います。
ハイブリッドカーは、電気自動車とは違い、メインで使用するエネルギーがガソリンです。ガソリンで走り始め、走行中に発電した電気を使用する仕組みです。そのため、ガソリン車より燃費が良いです。
充電はしないため、充電に関する電気自動車のデメリットは無関係ということになります。補助金の対象になるのは、ハイブリッドカーではなく、次にご紹介するプラグインハイブリッドカーです。
プラグインハイブリッドカーは、電気もガソリンも補充ができる車です。
夜に自宅で充電し、発電しながら走り、電気切れのときはガソリンで走ることができます。電気もガソリンも切れて近くに充電設備がない場合でも、ガソリンスタンドに駆け込めば走行が継続できます。安心感がありますね。
プラグインハイブリッドカーは、補助金の対象になっています。
電気ならではのメリットとデメリットを検討しよう!
電気自動車は、環境に優しくエネルギー費用が安いメリットがあり、国も補助金を出して普及につとめています。
一方、車本体の価格が高価で、充電設備を整える必要があます。また、電気のみで走る電気自動車は、長距離走行時は充電計画が不可欠となります。
日常的に長距離を移動する方は、ガソリンのサポートがあるハイブリッドカー、プラグインハイブリッドカーも選択肢に入れてみるといいのではないかと思います。
コメント